第四回作詞フェス 出演レポ 後編

2017.11.30 Thursday

さて、後編です🌷
前編で予告した通り、課題曲の作詞発表タイムと共演の方達のグッときた楽曲について書いていきたいと思います! 全員分書いたので長いですよ〜! ちゃんと書けたの褒めて〜!笑
 



 

ドン*バンド


2組目は、スガデガスさん率いるドン*バンド。第三回に引き続きご一緒させていただきました。持ち味はなんといっても、古き良きロックンロールに乗せて歌われる「英語に聞こえる日本語」。前回こちらの楽曲にドハマりしてしまい、知人友人にすすめまくっておりました。今回の演奏曲ではラストの「サリー」が好きですね。後ろで踊り狂ってました(ご存知の方も多いでしょうが、私はハイになってくると所構わず踊ります)。こちらもYoutubeに上がっているので、スガデガスさんのチャンネルから探してみてくださいね。
またSoul mArk If meコラボ曲「ゲシュタルト夫婦」は、わずか13文字でありながら美学しか感じられない歌詞で「うわ〜! これは悔しい……!!」となっておりました。両者のセンスが光る魅力的なコラボでした。
レポ前編でお話しした私自身の作詞スタイルの変化について、一番影響を受けたのがスガデガスさんの詞のように思います。何も考えずとも、口から出てきてしまう言葉。意味のいらない言葉。フレーズを繰り返すことの気持ち良さ。肩の力が抜けました。曲を書くことや詞を書くことが怖くなくなったのも、こんなに自由な歌がこの世にあっていいんだ、とドン*バンドさんの曲を聴いて思えたからだと思います。またご一緒できると嬉しいな〜。

 

MIMOGYさん


以前、平岸フライアーパークで一度お見かけして、演奏を聴くのはこれで二度目でした。東京在住とのことですから、こうして再びお会いすることができて運がよかったな〜と思います。「海月」や「ハロー! シュレッダー!」などお馴染みの曲から、作詞コラボ曲「ブックマークブックエンド」へ。こちらはもともとMIMOGYさん本人による詞のついていたものに、ソウルマークさんが意図を汲んで詞を付け直すといった特殊な過程を踏んで生み出された作品であったのだとか。MIMOGYさんの歌はとても明瞭で、言葉を届ける力を持った方という印象を持っていました。歌詞を見ながら演奏を聴くことでその力がより強く感じられたような気がしました! そしてピアノのフレージングがめちゃくちゃ良い……キラキラしてました。

 

工藤恭平さん


工藤恭平さんとは初めましてでした! 特徴的なエアリーボイスと郷愁に満ちたメロディラインに乗ってどこまでも肌触りの優しいタオルのような言葉が運ばれてくるという……言葉で説明すると陳腐になってしまうので是非みなさまにも生で聴いていただきたいです。ソウルマークさんからのリクエストで演奏された「蝉時雨」が特に好きでした。ソウルマークさんとのコラボ曲は「ハッピーウェディング」。いわゆるウェディングソングって縁起の悪い言葉使っちゃいけないみたいな、自己啓発系の明るさというかそういうのあるじゃないですか。二人の幸せ願うよみたいな……。この曲はそれを裏切り、最初の3行から私的すぎる花嫁へのラブコールが続きます。発想はほとんどストーカー。しかしそれすら、工藤さんの節回しと歌声によりなんだかちょっとだけ切ない時間に。ソウルマークさんの狙いがハマりにハマった名曲でした。


 

課題曲 作詞発表タイム


さて! ここで当日の順番通り課題曲の作詞発表タイムについて書きます。
今回も主催のSoul mArk If meさんによる課題曲がYoutubeに公開され、出演者は全員その曲の作詞に挑戦するといった試み。今回のテーマは「東京オリンピックのテーマソング」! 一般応募作合わせ30作品以上が集まり、17組が歌を披露するという大盛り上がりのコーナーに。しかし、個人的にこのコーナーには苦い思い出が……。
前回の作詞フェスでは「北海道のテーマソング」というお題で、直前のスガデガスさん(fromドン*バンド)の「タンチョウが雌雄交代で抱卵」に完全に場の空気を持っていかれ、実身長より更に小さくなりながらステージに上がったのです。そして今回、なんとまたしてもスガデガスさんの次に歌うことに。うそでしょ! ソウルマークさん何してくれちゃってるんですか!!!(出演順と逆順なので仕方ないです)
しかし、今回は自信作。課題曲を聴いてすぐに詞を書き上げた私は、作詞フェス開催の1ヶ月前に自身のツイキャス放送でこう宣言していました。
「今回は自信作。もし被っていたら…その方に求婚します!!
即座に「求婚フェス」とコメントがついていたのは内緒です。そんな私の渾身の一作がこちら!



「トーキョー・ゴリンジャー」

気高く燃えるその足
まるでそう不死鳥のようだね(五輪レッド!)

深い海より広い心
それとも空より高く飛ぶ(五輪ブルー!)

向日葵咲いた夏の日の遠い夢(イエロー参上!)
芝生が光る(グリーン見参!)

今こそ!
さあ!立ち上がるんだ
ただ素直に走り抜けること
できるはずさ(ブラック!ブラック!)
弾き飛ばすだけ

オリンピック・ゴリンジャー!



いかがでしたでしょうか。最初に聴いた時にもう、ヒーローアニメのオープニング映像が流れ出してしまったんですよね。メロディにない合いの手を入れるという前代未聞の改変を行いましたが、2回目の合いの手あたりで一緒に声を出してくださる方もいらっしゃって、とても楽しく歌わせていただきました。初見の曲をみんなで歌うなんて作詞フェスならではですね(実は、自分の出番でのコラボ曲「青い革命」でも最後にひと回しだけやりました)。参加してくださった会場のみなさま、ありがとうございました!
作詞のポイントを聞かれても「スガデガスさんに勝つことしか考えていませんでした」とコメント。遠くでご本人がグッジョブのポーズをしてくださったことは一生忘れません(大袈裟だな)。

〜作詞発表タイム 番外編〜
今回の発表タイムで、一般応募も含めて私が特に印象に残った作品を3つ紹介したいと思います!


〜ベスト・オブ・半世紀ぶりで賞〜
「フレーマゴノテ」作詞:工藤恭平さん
第一回東京オリンピックの出場者であり、2020年の観客である老人が主人公。サビの「お茶の間から孫の手振って応援します」にはグッときました。ラスト2行で現代のお年寄り元気だなぁ〜と思えるオチなのも良いですね!

 


〜ベスト・オブ・アツいで賞〜
「時を駆ける」作詞:タディーさん
オリンピックといえば熱気、歓声。大会中、幾度となくテレビで流されるであろうテーマソングとして一番相応しい作詞をしていらしたのが、タディーさんだったように思います。流れた瞬間キター!って気持ちになるのがテーマソングだよね。

 


〜ベスト・オブ・村あげて応援すっぺで賞〜
「オリンピック ワンダー トゥユー」作詞:スガデガス from ドン*バンド
もう、これを入れない選択肢はないですね。「大字澄沢のチヨ婆のひ孫、おら行くと思っていたんだもんね」……その歌い出しは、反則です。そして、衝撃のラスト「チラシの通り一品加えんだとよ」。何も言うまい。


 

かねあいよよか


主催のSoul mArk If meさんの家族バンド、かねあいよよか! 10月のバースデーワンマンの時は遠くで聴いていたので、近くでドラムのよよかちゃん、ギターボーカルのりえさん、そしてベースのソウルマークさんの演奏を近くで見ることができて大満足のステージでした。
前回の作詞フェス用に作られた「冥府でばったり」はストーリーとしても面白いですし、随所に散りばめられた話し言葉的なフレーズや死後の世界にちなんだフレーズが印象的な良曲。そして、私が今回の作詞フェスで一番に推したいのは作曲:相馬りえ、作詞:相馬りえ・Soul mArk If meの新作「迷宮テイク2」でした。推理小説好きなら誰もがグッときてしまうあんなフレーズやこんなフレーズが散りばめられ、楽曲・詞の内容それ自体もまるでミステリのような精巧な美しさなのです。犯人が明かされないタイプのミステリに感じるロマンと同じものを感じました。よよかちゃんのドラムも最高にキレッキレでクール!
自分の洞察力では伏線回収が甘くて真相に辿り着けませんでしたが、相馬りえさんによる「迷宮テイク2」の歌詞解説ブログもありますので、気になった方はご覧ください!

 


 

佐藤大樹さん


実は昨年のソウルマークフェスというイベントでオープニングアクトと司会を担当されていた時に、一度演奏を見させていただいていました。その時はくろまるというユニットでの参加だったので、ソロを聴くのは初めてです。機材がうまく繋がらなくて、予定とは違うセッティングで演奏なさっていたのですが、飾り気のないギターの音と何を発音しても陽の気を帯びるという類稀なる持ち味で会場を温かな雰囲気で包んでおられました。4年前に見送ったという愛犬への思いを歌った「634」は、歌詞が進めば進むほど想いを綴ったラブレターを読んでいるような気分になりました。自分は言葉数の少ない曲や歌詞を書く傾向があるので、言葉を尽くすことで伝わる想いもあるのだなぁと思いました。もうそれ以上言葉を重ねないで、つらいよ〜〜〜ってなってました。たった一人の(一匹の)ために書かれた言葉って、強いです。
そんな佐藤さんの持っている「ことば」の力を、あえて別ベクトルに変換したのが今回のコラボ曲「つがい」だったように思います。1音に1文字を丁寧にはめていく母音重視の佐藤さんの作詞に対し、適宜2,3音の塊を1つの音にはめこむ技を魅せるSoul mArk If me、「容易く迎合」「勝敗」「才能」「少年Aの証言」などのフレーズを容赦なく叩き込みます。しかしその聴き味が、佐藤さんの歌だと全く嫌味じゃない! それがすごい、ソウルマークさん歌い手をちゃんと選んでるな〜という感じがいたしました。最後の段落のドヤ顔感溢れるミーニングばらしも、かっこよかったです!

 


 

ほしのしほさん


RINAさん、猿田いずみさんとの定期スリーマンライブ《アーモンズ》の時代からしほさんの歌は存じ上げていて、1st single『home』は発売当日に手に入れたくらいのガチ勢です……。とにかく驚異的に歌がうまい。もうそれしか言えないです。私の知る札幌のシンガーさんで、これだけの天然ビブラートをお持ちの方は彼女くらいしか思い浮かびません。最近はギターにピアノと、色んなサポートアーティストの方々とのタッグでステージに立っている彼女。ギターは、今回の作詞フェスにてコメンテーターも務めていらっしゃった秋名ミカヅキさんでした。私も彼の演奏は大好きなのです。そんな最強タッグの演奏は極上の音楽体験でした。主催のソウルマークさんも仰っていましたが、歌という表現を”言霊”のレベルで使いこなすしほさんの力量の高さ。そしてそれを、決して人を驚かせたり傷つけたりするために使わない彼女のパーソナリティ。これからどんどん、聴き手の増えていくアーティストさんだなぁと思いました。
作詞コラボ曲「例外的な恋」は、普段恋愛ソングを歌わないしほさんに恋愛ソングを歌わせるというソウルマークさんの狙いがハマり、同性の私も思わずキュンとしてしまいました。「あなたの魅力(チャームポイント)」がキラーワードすぎます。曲中唯一のルビ……完全にノックアウトされてしまいました。また、打ち上げの席にてこの詞の裏話をソウルマークさんから聴いて驚いてしまいました。これは、すごいです。あまりの衝撃だったので、ご本人が言うまでは秘密にしておきますね。知りたい方はソウルマークさんに直接問い合わせてくださいね。

 


 

城太郎さん


去年の秋からファンでした! 城太郎さんは第一回作詞フェスにも参加されていて、先ほど佐藤大樹さんのところでお話ししたソウルマークフェスにてその時にコラボした「ペピン」を歌われていたんです。続けて出演されていた第二回には私は観客としてお邪魔していまして、その時のコラボ「おばけさんぽ」にも非常にぐっときておりました。三度目のコラボ曲「おねがいプランクトン」、ただただ良かったです。NHKのみんなのうたでアニメーションがついていそうな世界観、最高でした。ソウルマークさんが「産毛が生えたような歌詞を書くよね」「城太郎くんのぱぴぷぺぽが好き」とおっしゃっていたのを聞いて、私もそう思います!とひとり頷いておりました。ご自身の曲として演奏されていた「黒い森」「Fコード」「笑えないうた」でもそうなのですが、名詞の選び方よりも助詞・助動詞や接続詞の部分に作家性のある方のように感じました。「おねがいプランクトン」ではその辺りの魅力をソウルマークさんの解釈で更に広げた形に仕上がっており、1行目の歌詞は見事に全部ひらがなでした。いや〜、最高です!(それしか言ってない)
演奏後の作詞トークで、城太郎さんが「ぼくに見えている景色をみなさんに見せることができれば、気持ちが伝わると思うし、同じ景色が見えて違う思いが生まれたならそれはそれで素晴らしいこと」というようなお話をしていらっしゃるのがとても印象的でした。今回の作詞フェスでの一番の発見かもしれないです。聞けてよかった。
また、転換の最中に物販に寄って『城太郎のひとり歌』というミニアルバムを手に入れることができました。4トラック目の「No.4」は確か第二回作詞フェスでも演奏していらして、印象に残っていました。ことば遊びの連続でとっても面白い曲なので、気になった方は是非アルバムを!

 


 

CocoStretch


CocoStretchさんも昨年のソウルマークフェスに出ていらしたので、演奏を聴くのは二度目のことでした! 個人的に嬉しい再会の多いフェスだったな〜と思います(一方的に)。作詞コラボ曲の「セイラ」は作曲・ボーカルの泊尚輝さんが初めて人にメロディを渡した楽曲とのことで、一組だけ歌詞集で見開き2ページに渡る大長編作品に。(次のページがドン*バンドの「ゲシュタルト夫婦」の13文字なのが笑えます)その上すべてのセクションのメロディが違う、作詞者泣かせの譜割だったのだとか。そんな難曲にのテーマにソウルマークさんが選んだのは、ご自身も大好きなRPG(ロールプレイングゲーム)仕立てのストーリーでした。のちの勇者となる主人公の「僕」と、生き別れた王女「セイラ」の物語。壮大すぎてそれ以上細く書けません。最後のたった3文字のために、ソウルマークさんが想像を絶する苦難を乗り越えたであろうことは、会場にいらした皆様にはおわかりかと思います。CocoStretchのオリジナル曲「悲しみについて」「笑エール」と合わせて3曲と、主催の演奏を除けば一番コンパクトな曲数だったはずなのですが、実は私もRPGが大好きなので、一番アツい!コラボ作品なのでありました。ラストの「笑エール」は会場全体で盛り上がり、最高の時間となりました。

 


 

Soul mArk If meさん


ラストは主催のソウルマークさんによる演奏です。時間の関係で「ベンチウォーマー」「あいするということ」の2曲の披露となりました。「あいするということ」は第一回作詞フェス用に作られた曲で、10月発売のSoul mArk If me最新ミニアルバム『ようこそ、伏魔殿』に収録されています。実はこの曲のアルバムver.は、私がアレンジを担当させていただいた曲なのでした。同じメロディを繰り返し、言葉が少しずつ重みを増してくる曲。アレンジには自分なりの解釈を織り込ませていただきました。是非お手にとって聴いていただけると嬉しいです。
ソウルマークさんは歌い手、プレイヤーとしての技量はもちろん、作詞家としても大変器用で勤勉な方なのです。コラボ作品では毎度、作詞の可能性だけでなく歌い手の可能性までもを引き出す手腕を見せてくださいます。これだけのことを半年に一回やるのは本当に大変だと思います。今回はフライヤー制作班として少しだけお手伝いさせていただきましたが、頭が上がりません。本当にお疲れさまでした。そして、ありがとうございました!

以上、作詞フェスのレポ後編でした!
ほぼ覚書のような内容になってしまいましたが、後からじわじわ効いてくるのがこの作詞フェス……前回ご一緒した方々や観客の方から「変わったね!」「進化した」と言っていただけたのも、このフェスあってのことではないでしょうか。きっと半年後はもっと変わっていますね。今から楽しみです。7時間半の長丁場、観客のみなさま、ご出演のみなさま、スタッフのみなさま、大変お疲れさまでございました。またイベントでお会いできることを楽しみにしています!
本当にありがとうございました!

年内のライブは残り2本なので、公式サイトのライブ情報をチェックしてくださいね!
お絵かき入りの手書きメッセージ「のーない通信 vol.3」も載せております!
http://metrodelica.com

 


それでは、作詞フェスの余韻に浸りつつ、作詞ワークショップで会場のみなさんと詞を練り直した課題曲を歌っている写真を貼ってお別れです。ここまで読んでくださってありがとうございました〜!

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