きゃさ工房 ☆ リペア体験記

2016.10.21 Friday

昨日は、谷本光さんのきゃさ工房にお邪魔してきました!

 

谷本さんは普段、ハンドメイドでウクレレなどを作っていらっしゃるプロの楽器職人さんなのです。

工房ではギターのリペアも行っているとのことだったので、夏前からずーーっと機嫌の悪かったテイラーちゃんを預かって頂いてました。


わたくしギターのリペアは初体験。
なにがどうなって彼女の機嫌を損ねているのか、皆目見当がつきません。

 

ここのところライブにも必ず連れて歩くお気に入りなのですが、近頃はローポジションで3,4弦を弾くたびに不機嫌にびびり散らしておりました。
特にDm7やEbM7が弾きにくく、大好きなコードながら封印しようかと思っていたところでした。

 

先日たまたま谷本さんとお会いする機会があり、そのことを相談するとすぐに楽器を手に取って状態を確認してくださいました。

 

「うーん、これね」
「はい…」
4弦がバリバリと音を立てます。

 

ネックの反りを見たり、ローからハイポジションまで1音ずつ押さえて鳴りを確認したり、ボディの角度を変えて鳴らしてみたり、エンドピンを外してみたり、ナットやサドルの状態を確認したり。

 

「4弦のみ、ナットの溝を少し埋めることでビビりは解消されると思う。応急処置的に」
「この溝って埋められるんですか!?」

 

素材と水を混ぜて接着剤をどうにかすると埋められるそうです(初めて知った)。
4弦のスタートを高くすることで、フレットとの距離を開いて干渉を防ぐということですね。勉強になります。
谷本さん、更にしばらく弾いてみた後で一言。

 

「3弦もビビるね」
「!?」

 

確かに、ローフレットを押さえた時に3弦もビビっている…。開放の時は気にならなかったので、見落としていました。
どうりでEbm7-5が弾きにくいわけだ!!

そこで、なにやら水平を測る道具を取り出す谷本さん。本来の用途とは違うらしいですが、それを1,2,3フレットをまたぐように弦に対して平行に乗せます。
そして、カタカタカタ。
フレットを私の目の高さにして、ワンモア

 

カタカタカタ。

 

「わかる? これだけカタカタ言うってことは…」
「2フレットだけ高いんですね!?」

 

__ ←弦
山 ←フレット

 

そう。ちょうどこんな感じになっており、1フレットを押さえると2フレットの凸部分が弦に触れてしまいビビりが発生しているとのこと。
もうここまでくると新発見と言わんばかりにテンションの上がってしまう私。夏の山でカブトムシを見つけた小学生のようです。本当に勉強になります。

 

結果、フレットのすり合わせをしたほうがいいだろうとのことで工房にて楽器を預かって頂くことになりました。
それを昨日の午後、引き取りに行ったのです。

 

そして、生まれ変わりました。


私の!! Taylor 214ce!!!

 

思わずフルネームになってしまいましたが、ストロークした時、平岡の島村楽器でこの子を試奏した時の衝撃が蘇りました。

おかえり、この伸びやかな開放弦のサスティーンよ……。

 

色んなポジションでしばらく弾きました。なんだかGM7やAm7-5などで多用する4,5,6フレットまわりも尋常じゃなく弾きやすい。すごい!!
1フレットの低さに合わせて、2から先のフレットをゆるやかに削って調整してくださったとのこと。このバランス。職人の技が光ります。

 

ただ、今年の2月に買ってこの1フレットの減り方は異常らしく使い方に問題があるかもしれないとのこと。
諸悪の根源は2フレットの高さではなく、磨耗による1フレットの低さだったのです。
きれいに調整してもらったギターを抱きながら、我が子の育ち方を心配される親の心境でした。
あなた、グレてたのね…。

 

その後、日本の環境や湿度、保管の方法についても色々と教えていただけました。
1フレットが減りやすいという自らのプレイスタイルにも留意しつつ、これからも大切に弾いていこうと思いました。
最後に、谷本さんから一言。

 

「でも、楽器は消耗品だから。自由に弾いて、調子が悪くなったらまたおいで」

 

なんと心強いお言葉。
グレてもいいんだよ(意訳)。

 

あと、始めるなら1から作るから、是非きゃさ工房のウクレレを! とのことでした。
私が札幌のウクレレソングライターとして名を馳せる日はやって来るのか…!?
乞うご期待です!

 

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きゃさ工房(谷本 光さん)
http://kather-strings.com

 

ありがとうございました!

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